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? 上田氏: ええ,そうです。 : そういうものも入ってるんですね。徹底して生き物であることを描写しているというか。 ところで,石造りの建築物ですとか南米風衣装,それから,高い塔とらせん状の通路,空中を張り巡らされている道,ドラクエ10 RMT,そういったものを見ると,(以下,ワンダ)と引き継がれてきた上田作品そのものに思えるんですが,あれは何か,上田さんの好みだったりメッセージだったりするんでしょうか。 上田氏: うーん……。確かに好みといえば好みなんですけど,まずゲームデザインがあって,そのうえで,プレイヤーの想像力を刺激するようなつまりわくわくするようなステージを作るために,いろいろな情報を追加したり減らしたり,そういうことを積み重ねて,その都度その都度選択していった結果,ああいう形になってるだけなんです。 : なるほど。結果的にこうなっているだけなんですね。 上田氏: ええ。ですので,「ここを舞台にして,こういう文化をベースにした感じのグラフィックスで,こういうお話を……」とかそういうものから決めてるわけじゃないんですよね。 : 時にも,「悲しいエンディングにならないように努力するけれど,最終的にそれがベストであるとなれば,それを選択することになる」とおっしゃってました。それも,表現したいものを積み重ねていくうちにエンディングができていく,という意味に受け取れます。同じようなことなんですね。 上田氏: そうです。 ビデオゲームというものは,ものすごくたくさんの制約があるので……。 : まだそんなにありますか。 上田氏: あぁいえ,表現力という意味ではなく,この場合はプレイヤーの様々な行動に対して破綻のないようにする,といった部分の話ですね。 : なるほど,理解しました。 上田氏: そういうことを考えていくときに,できるだけ不自然じゃない形でそういう制約を見せるということをしていくと,実はステージの構造というものにはほとんど自由度がないんです,ドラゴンクエスト10 RMT。 : あぁ……おっしゃりたいことはなんとなく分かります。 上田氏: たとえばプレイヤーが高い場所を移動しているときに,そこから落ちてしまうとします。 : はい。 上田氏: 建築様式として手すりがない場合というのは多くあるわけです。でもゲームとして成立させるためには,そこに「手すり」を置かないといけないわけです。そしてそれは,飛び越えられない高さにしなくてはいけない
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